☆本記事で使用している写真については、事前にANA広報様に確認の上で掲載の許可を頂いております☆
少し前に日本航空の工場見学に参加したのですが、それがとても楽しく、これはANAの方にも行ってみるっきゃない!!と思い立ちました。
▼日本航空の工場見学に参加したときのお話。▼
スケジュール帳を眺めると、思い立った日の翌日に予約開始になる日程の日、仕事が休みではないですか。これは運命だ!
翌日も休みだった私は、朝9:30の予約開始時刻にパソコン画面と睨めっこし、過去一番かとも思えるタイピングで見事に予約を勝ち取ったのでした。
そして1か月が経ち、それはもうウキウキでANAの工場見学に参加したときのお話です。
ANA Blue Hangar Tourについて
実はANAのお仕事を見学できる施設は、『整備部門』を見学できる「ANA Blue Hangar Tour」のほかにもう一つ、『訓練施設』を見学できる「ANA Blue Base Tour」というものがあります。
Blue Base Tourも後日参加してきましたので、また改めてブログを書きたいと思います。
「Hangar」とは『(飛行機の)格納庫』を意味する英語ですから、Blue Hangar Tourのメーンイベントは格納庫の見学です。
現在は1回あたり48名、1日4回の開催がありますが、予約開始と同時に枠が埋まってしまう、超大人気の工場見学です!しかも、参加費は無料。なんて太っ腹。
また格納庫見学のほかにも、飛行機の整備にかかわる仕事の紹介・体験ができる施設が併設されており、安全運航を裏側で支える仕事をより深く知ることができるツアーです。
予約について
予約はすべてインターネットから行うようになっており、電話等での受付はしていません。
JALとは予約のスケジュールが若干異なっており、ANAのツアーは「見学希望日30日前の9:30」が受付開始時刻となります。火~土曜日の週5日間、午前2回、午後2回の開催となっています。
先に書いた通り大人気のツアーで、ほぼ予約開始と同時に枠が全滅する非常に狭き門です。
予約が埋まってしまっても、小まめに予約サイトを覗いているとキャンセルが出ていることもあるので、諦めずに待ってみるのも大切です!
会場へのアクセス
集合場所は”ANAコンポーネントメンテナンスビル”という施設です。
最寄りは東京モノレールの「新整備場駅」です。(※「整備場駅」ではありません)
しかしながら、駅を出てすぐだったJALの施設と違い、ANAは駅から15分ほど歩いた場所にあります。
でもご安心ください!ツアー参加者用に、新整備場駅からの無料シャトルバスが運行されています。
ツアーの開始時刻に合わせて運行されますので、このバスを利用するのが一番のオススメです!
(なお、2025年3月31日までの期間限定運行という記載があります)
羽田空港から京急バスの「空72系統」という循環バスに乗り、「西整備場」というバス停で降りる手段もあります。運賃は100円です。
受付~展示ホール
この日は、羽田空港から京急の路線バスに乗るルートで会場へ。せっかくなので、普段なかなか利用しないようなバスを使ってみようと思いました。
同じくANAの見学会に参加されると思われる方も、数名同乗されていました。
受付開始よりも少し早く着き、意気込んで一番乗りで受付です笑
身分証を提示して入館証”ボーディングパス”を頂き、ツアー開始時刻までは展示ホールを自由に見学して良いと言われました。
入館証に付いているネックストラップは、JALと同様にお土産として持ち帰ることができます!
展示ホールの目玉は、B787型機の垂直尾翼!実物だそうです!でかい!
ここでは整備の仕事のことが根掘り葉掘り解説されています。
お話会場
集合時間になると、いったん全員が大部屋に集められます。
先ほど貰った入館証に書いてある空港の3レターコードと同じものが座席に割り振られているので、そこに座ります。私は「LAX(ロサンゼルス)」でした!
ここでは社員の方から、VTRを交え、ANAの整備関連会社の紹介や整備士の仕事の紹介、また飛行機の見分け方、見学時の注意事項などの説明を受けます。
これは30分ほどで終了し、10分ほどの休憩時間を設けたあと、座席表で色分けされたグループで格納庫へ出発します!
格納庫見学
各グループにお一人ずつガイドの社員さんが付いてくださるのですが、私のグループのガイドさん、第一印象では(ちょっと不愛想だなあ)と思ってしまったおじさまでした。
ところがどっこい、このガイドさんの解説がもうマニアックすぎて、めちゃくちゃ面白かったんです。この方はバリバリの整備畑出身でして、定年後にこのガイドをやっているのだそう。
ほかのガイドさんだったら、絶対こんなとこに着目しないでしょ!というようなポイントをたくさん教えてくれて、ものすごく勉強になりました。
ただ、あのガイドさんの解説についていくには、ゲスト側にもそれなりの基礎知識が必要になるなと感じました。少なくとも、グループに子どもがいたら、置いてけぼりになると思います。笑
格納庫に入って、まず見えたのはB787型機。
ガイドのおじさまが最初に解説し始めたのは、「B787型機における緊急時のパイロットの脱出方法について」!笑
”B787はコックピットの窓が開かないから、緊急時は正面から見て左上に見えるハッチを開けて、ロープを垂らして脱出します。左側に出られないときは、てっぺんに見えるツノにロープを引っ掛けて、逆側に這って降りていきます。”
いやあ、知らなかった。
次に、B777型機がいました。
ここで注目させられたのは、タイヤ!笑
”飛行機のタイヤメーカーはブリヂストンとかヨコハマタイヤとかグッドイヤーとか、まあみなさんも知ってるようなメーカーなんだけど、摩耗したら表面だけを張り替えられるようになっています。それで、別に「この飛行機にはこのメーカー」とかは決まってないです。一機の飛行機、一本の脚には同じタイヤで揃えないといけない、とかいう決まりも無いです、バラバラでもOKです。”
いやあ、知らなかった。
ほかにも、「このマークのところからは”ラムエア・タービン”*1が落ちてくるから、駐機中でも整備士は近付かない。頭の上から万一落ちてきたら危ないでしょ。」とか、
「あの飛行機の垂直尾翼の後ろ、ぴょこっと上に飛び出てるでしょ?あれ、APU(補助動力装置)の排気口ね。で、多分今閉まるから見てて。・・ほら閉まった!あれ見られるの珍しいよ!」
とか、
「これもう今は整備訓練用の機材で、外では見られないから!スーパードルフィンね!記念写真撮ってあげるよ!」
とか、
B777とB787のエンジンブレードの違いについてめちゃくちゃ熱く語っておられたり・・・と、とにかく「ああ、この人飛行機大好きなんだなあ」というのがひしひしと伝わってくるガイドさんでした笑
まとめ
この手のガイドツアーは、どうしても担当してくれるガイドさんによって当たり外れが出てしまうのも否定できません。
しかし、今回担当してくださった「整備出身で定年されたおじさま」ガイドさんは、もう超大当たりだったと思います笑
また参加する機会があれば、指名料金を払っても良いのであの方に担当してもらいたいと思ったくらいでした。
というお話でした。 最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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*1:燃料切れでエンジンも補助動力装置も作動しない際に自動展開され、最低限の発電をする風車