この記事は、以下の記事の続きです!
釧路からのんびり普通列車に揺られて2時間半、終点の根室駅に着きました。
ここから納沙布岬までは、さらに路線バスに乗り換えて45分ほどの距離があります。
このあたりの路線バスを運行している「根室交通」のバスターミナルが駅前にありましたので、券売機で乗車券を購入しておきます。
根室駅前と納沙布岬の間は、往復で1,970円でした。片道約45分で1,000円。
ちょっとお高め?と思いましたけども、市街を出れば停留所が一気に減りますから、所要時間に対して距離は長そうですね。
発車時刻の3分ほど前になって、バスが据え付けられました。
いたって普通の路線バスにいそいそと乗り込み、後列の2人掛けのシートに腰を落ち着けます。
出発時刻になり、バスは根室駅前を出発。
車内には片手で数えるほどのお客さんしか乗っていません。そして、ほぼ地元の方と見えます。
わざわざこんな真冬に、強風吹きすさぶ納沙布岬に行くような物好きは、あまりいないのでしょうかね。
駅前を出てしばらく、根室の市街地を走っている間は、日本本土最東端の町といえど、ちゃんと”街”です。車通りも割と多く感じます。
でも街を感じるのもあっという間で、市街地を抜けたとたん、左を見れば雪原、右を見れば海という道。
私は拗らせているのでこんな風景にも無理やりにでも趣を感じようとしますが、まあ普通に考えたら大して面白みも何も無い風景です。
気付けばバスの車内には私にほかにもう一人だけ。ここまで乗っているのならば、行き先は同じでしょう。
そして着きました、納沙布岬のバス停。
道路を渡った向こう側が広場のようになっていて、最果てを感じるモニュメントがそこかしこ。
よし、「本土最東端の碑」的なものを探しに行きましょう。
ここかな?と目に入ったモニュメントが、これ。
おっ、なかなかに政治的なものが建っていますね。
言ってみれば、日本で一番、領土問題が近くにある場所と言っても過言ではないですからね。
風は強いですが良く晴れていますから、歯舞群島が肉眼でも見えています。
もう少し奥に歩いていくと、ありました!
ここが、日本の本土最東端の地です。
「日本最東端」がある南鳥島には一般人の身分では立ち入れず、北方四島もロシアの施政下にある現状、一般人にとってはここが日本最東端の地です。
”いま自分は、この広い日本の一番東の端っこに立っている・・・!”という満足感が湧き上がってきます。
端っこ巡りの醍醐味って、これだと思います。
旅行を趣味にするようになってからはよくよく感じますが、日本というのはは本当に広い国です。
とてもとても、人生80年の中で隅々まで回るというのは無理でしょう。
自国も回れないのに、海外になんて行っている暇は無いとしたものです。
時刻はもう正午を過ぎています。岬には商店がいくつかあるようなので、お昼ご飯をいただくことにします。
納沙布岬灯台を臨む食堂で、鮭いくら丼と花咲ガニの鉄砲汁のセットをいただきました。
セットで1,700円でした。まあ場所も考えたらそんなもんでしょう。
食べ終わって戻りのバスまでもう少し時間があるので、もう一度最東端の碑の前へ。
同じく一人旅でいらしていたお兄さんが、「写真撮りましょうか?」と声をかけてくれたので、お言葉に甘えました。
お兄さんは朝からここにいたそうで。
今はすっかり晴れているけど、朝は吹雪だったそうです。
お互いに写真を何枚か撮り合って、別れました。
バスに乗る前に「北方領土資料館」に立ち寄って、「日本本土最東端訪問証明書」をいただきました。
帰りも釧路空港から飛行機なので、釧路駅まで来た道を戻ります。
釧路空港行きの連絡バスは「釧路フィッシャーマンズワーフMOO」に併設のバスターミナルが始発になるので、MOOの中にある「港の屋台」で夕飯をいただくことにします。
どのお店もまだお客さんがいないので、より取り見取りです。笑
ちょっとお肉を焼いたりできるお店が気になったので、一杯頂くことにします。
お肉、スーパーマーケットで買ったようなトレーから盛り付けていたような気がしますが、見なかったことにします。ふつーに美味しかったのでOKです。笑
北海道における鶏のから揚げを”ザンギ”と言いますが*1、釧路ではそれを甘辛いタレに漬けた「ザンタレ」が食されています。
言ってしまえば”味がよく染みた鶏のから揚げにさらに甘辛いタレを纏わせている”わけですから、これがビールに合わないわけがありません。笑
そしてこのカニクリームコロッケ。これがめっちゃくちゃウマイ。
ちゃんと「カニクリーム」なコロッケ、久しぶりに食べた気がします。
もう口に入れた瞬間にカニの風味が口の中に広がるので、巷で「カニクリームコロッケ」を名乗っているパチモン*2とは明らかに一線を画しています。
3,000円は払った記憶がないので、釧路での最後の夕食はとても印象良くいただくことができました。
この後はバスで釧路空港へ移動し、20:05発の東京羽田行きに搭乗。
一泊二日の本土最東端旅行を終えました。
本土四極の雰囲気はどこも好きですが、その中でも一番好きなのはどこ?と問われたら、「納沙布岬」と即答します。
あの得も言われぬ最果て感はほかにはありません。
肉眼でも歯舞群島を確認することができ、あそこは日本の土地のはずなのに実質的に治めているのはよその国、というもの悲しさを感じる場所です。
道東というのは、夏場は霧が出やすい土地柄です。良く晴れた納沙布岬を見たければ、寒さを覚悟で冬に訪れることをオススメします。
やっぱり北海道、雪景色こそナンボですよ!
というお話でした。 最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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