私は工場見学に行くのも好きです。
原材料は知っていても、いったいどういう過程で作られているのか。表から見える世界は知っていても、裏方の世界はどうなっているのか。そういった、新しい知識を得られるのが楽しいんですね。
ビールもそういった「材料は知ってるけど、作り方は知らない」もののひとつでして、8月に仙台に行った際に、キリンビールの工場を見学しました。
▼キリンビール仙台工場の見学記▼
東京都内にも一か所だけビール工場があります。
それが「プレミアムモルツ」で有名な、サントリーの「天然水のビール工場東京・武蔵野」です。
製造工程を学んだあとには、プレモルの飲み比べも・・!?
アクセス
最寄りはJR、京王の分倍河原駅です。JR南武線で立川駅から10分、川崎駅から50分ほど。京王線では新宿駅から30分ほど。
分倍河原駅前のバス乗り場から、工場への無料シャトルバスを利用することができます!
シャトルバスは予約不要で利用することができます。時間に合わせて、バス乗り場の看板のところで待ちましょう。
工場のラッピングが入ったバスが迎えに来てくれます。もちろん、帰りも工場から駅へ送っていただけますよ!
また、JR府中本町駅から徒歩15分ほどで工場へ行くことも可能です。
予約、料金について
予約はWEBサイトから受け付けています。参加料金が1,000円かかり、クレジットカードによる事前決済が必要です。
受付、ミュージアムショップ
シャトルバスに乗って、工場内にある見学受付の建屋前まで連れてきていただきました。
入口に守衛さんが立っていて、入場後は何度も一時停止しながら進んでいく感じが、「あっ、いま製造工場の中にいるんだな。笑」と実感させてくれます。
受付で名前を告げて、パンフレットを貰いました。集合時間までは、建屋の中にある展示やお土産ショップを見て回ることができます。
撮影スポットがいろいろ。
受付の並びにお土産ショップがありました。ビールはもちろん、おつまみや工場限定グッズもたくさん揃っています。
工場産直のビールがたくさん売られています。箱買いすると、出来立てを「工場直送」していただけるそうです。
サントリーの工場なので、「なっちゃん」のグッズもありました!笑
製造工程見学
アナウンスがかかり、エレベーター前に集合。まずは3階に上がり、シアタールームのようなスペースへ。
サントリーのビール製造や工場の歴史、「水と生きる」のキャッチコピーに代表される「水へのこだわり」を紹介する映像を視聴しました。
その後、引率のガイドの方から注意事項等の説明があり、工場見学へ出発!
私が参加した回は、20名ほどの敬老会が参加されており、そのほかはペアの2名と私、というなんだか歪なグループでした。
先頭で引率するガイドさんのほかに、最後尾にもスタッフの方が1名つくので、私は常に最後尾をてくてく着いていき、聞きたいことがあればすぐに最後尾のスタッフさんに質問できる、美味しいポジションを確保していました。笑
まずはビール造りの二本柱、「麦芽」と「ホップ」とは何ぞや、というコーナー。
プレモルには「ダイヤモンド麦芽」という、通常の麦芽よりも旨味成分が強い麦芽を一部使用しているそう。何粒かを手のひらに乗せてくれて、食べてみてくださいと言われました。キリンビールの工場でも同じように麦芽を食べさせてもらいましたが、なるほどこちらの方がちょっと甘い?ような気がします?笑
ホップはメーカーによって違うというのを知りました。サントリーでは、輸入品のためペレット状に加工されており、嗅がせてもらうと、かなり苦い香りがしました。キリンビールでは国産の生の花?と言ったら良いんでしょうか、そういう状態のものを使っていました。あちらの方が心地よい香りがしたと思います。
続いて、大きな仕込槽の紹介。窓越しに仕込槽が見えるのですが、この窓は透過ディスプレイになっていて、どのような手順で「仕込み」が行われるかの紹介映像が流されました。ハイテクだ。
近くから。容器のてっぺんだけ見えているので、あまり大きく感じませんが、ここは建物の3階です。柵から下を見てみると、相当にでかい入れ物だということが分かります。
覗き穴から中を眺めることができました。
ここは濾過槽といって、仕込んだ麦汁から殻を取り除く槽です。覗いてみると、麦芽の殻がたっっくさん濾し取られているのが分かりました。
こちらは麦汁を煮沸する際に、ホップを加える槽。
ホップを二度に分けて贅沢に添加するサントリー独自の「アロマリッチホッピング製法」は、なんと10年もかけて開発された技術だそうです。
続いて、麦汁を発酵させていよいよ「ビール」にするために使う、酵母の貯蔵槽。
酵母ってどこから取って来るんですか??と聞いてみたんですが、さすがに企業秘密ですと言われました。笑
そして、熟成のための貯酒。出来立てのビールは一番左。オリでだいぶ濁っているのが分かりますね。2~3週間熟成することで、一番右の綺麗な状態になるそうです。
最後に、「官能検査」が行われます。見た目、香り、そして味を人間の感覚で検査します。
ここではVRゴーグルが貸し出されて、検査を行っている様子をバーチャル体験することができました。
実は私、VRって初めて体験したんですよ。すごいですね、ハイテクですね。笑
パッケージングのラインも動いていました!
キリンビールでも動いているところを見ることができましたが、やっぱり圧巻ですね。
フルオートメーションで、恐ろしいスピードで缶ビールが完成していきます。
試飲コーナー
ビール工場の見学のお楽しみ、試飲コーナーのお時間です!
20歳未満の方やお酒が苦手な方、運転する方向けには、もちろんソフトドリンクもあります。
なんだかすっごくオシャレですね!?
テーブル席に加えて、バーカウンターみたいな席まであります。
一杯目はもちろん、サントリーが誇る「ザ・プレミアムモルツ」がグラスで提供されました。専門のスタッフの方が、一杯ずつ注いでくれます。なんかもう、見た目が美しいですよね。
サントリーはデンマークからビールの製法を学んだそうで、乾杯の掛け声もデンマーク語の「スコール!」になります。
それでは、ガイドさんの掛け声に合わせて、スコーーール!
皆さん一斉にグビッとのどを潤し、巻き起こる拍手!平均年齢の高さを感じる光景でした。笑
というか、注いでもらってから少し時間が経っているのに、完璧な泡が維持されてるんですよ。凄くないですかコレ。
おかわりを2回することができ、その際に2つの「神泡」体験というものをすることができます。
ラテアートのように模様を描いてもらえる「神泡アート体験」と、サーバーから自分で注ぐことができる「神泡セルフサーブ体験」の2つです。
おかわり1杯目。「ザ・プレミアムモルツ~香るエール~」をいただきました。
無印のプレミアムモルツが「ラガービール」という種類なのに対して、こちらは世界的にも伝統的といえる「エールビール」です。
日本人の好みに合う「ジャパニーズエール」を目指して作られたビールで、飲み口が軽くとっても爽やかなビールでした。
3杯目、「ザ・プレミアムモルツ~マスターズ・ドリーム~」です。
素材や製法にとことんこだわって作られた、「醸造家の夢」が再現されているビールです。めちゃくちゃ風味豊かで濃厚でした。
ちなみにこちらの試飲コーナー、サービスのおつまみが地味に美味しいんですよ。
3種類を飲み比べてみて、個人的に一番好みだったのは「香るエール」でしょうか。爽やかな感じが気に入りましたが、聞くにアルコール度数は3種類の中で一番高いそうです。
ちなみに、試飲タイムは30分。30分で生ビール3杯はまあまあなペースなので、苦手な方は無理せず残しましょうね。ちなみに、お願いすればテイスティンググラスでの提供もしていただけます。
ガイドさんも、「ぜひ一口ずつだけでも飲み比べてみてください」と仰っていましたので、繰り返しますが決して無理に全部飲もうとはしないようにしましょうね。
まとめ
参加費用が1,000円かかる工場見学ですが、グラスビールを3杯飲ませていただける時点で、余裕で元取れてますよね。笑
私はワイン派なので、普段あまりビールは飲まないのですが、先日のキリンビールしかり、しっかり管理されたサーバーで専門の方が注ぐ生ビールの美味しさというのは、この上ないものがありますよね。
「ビールの製造工程を学ぶ」という観点からすると、キリンビールの工場見学の方が詳しく勉強できたような気がします。ただ、あちらはガイドさんが1名だったのに対して、こちらは2名ついてくださるので、気軽に質問できる点はプラスです。
「美味しいビール飲みて~~~」となったら、下手な居酒屋に行くよりも、こちらに来た方が良いかもしれませんよ!ビール製造が勉強できたうえで美味しいビールが飲める、一石二鳥の工場見学です。
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